ひとめ惚れした本 20冊
雑誌『ダ・ヴィンチ』内に、「この本にひとめ惚れ」というコーナーがあります。
それが好きなので、ちょっと真似してみました。
目次
1 ハゲ川柳
2 笠原将弘のめんどうだから麺にしよう
3 拙者は食えん! サムライ洋食事始
4 おかんメール
5 ぼくのかえりみち
6 辺境の旅はゾウにかぎる(辺境中毒!)
7 +- × ÷ のはじまり
8 重版未定
9 おーい俳句 :伊藤園おーいお茶新俳句大賞傑作選
10 料理帖 揖保乃糸
11 オタフク お好みソースレシピ
12 読む人
13 BLAST
14&15 医学探偵の歴史事件簿1、2
16 平安大事典
17 語源が分かる恐竜学名辞典
18 未読王購書日記
番外
19 ママ、南極へ行く!
20 パパ、南極へ行く
!注意!
紹介している本は、ほぼ未読です。
なので、面白さの保証はできません。
悪しからず。
1 / 20
ハゲ川柳
ツル多はげます会・竹浪正造(絵)/ 河出書房新社 / 2016
強烈な響きを持つ言葉のことを「パワーワード」と言うらしい。
最近、自分が見つけたパワーワードは、このタイトル。
身も蓋もないタイトルにガツンとやられた。
この威風堂々さよ。
ハゲですが、なにか?みたいな。
この手の川柳本はたまに見かける。
たとえば、有名なサラリーマン川柳以外にも、
オタク川柳、アルバイト川柳、適当川柳、などなど。
でも、インパクトでは本書がイチバン。
今後、二匹目のドジョウ本で、デブ川柳、チビ川柳などが出るかもしれない。
ただ、該当者だった場合、どちらも立ち読みしにくい書籍になるだろう。
2 / 20
笠原将弘のめんどうだから麺にしよう
笠原将弘 / 主婦の友社 / 2015
このシャレを家族に言えば、さぞや冷たい目で見られることだろう。
でも「面倒だから麺にしようかな」と思うことはかなり多い。
共感するという点では、絶妙なタイトルだと思った。
3 / 20
拙者は食えん! サムライ洋食事始
熊田忠雄 / 新潮社 / 2011
いい大人になった今でも、披露宴などでの食事作法に混乱する。
武士たちも、さぞや混乱したことだろう。
武士は食わねど高楊枝スタイルだったのか、
人目もはばからずバクバク食べていたのか。
どっちにしろ、想像すると滑稽だ。
ちょんまげ袴姿でナイフとフォークだもの。
4 / 20
おかんメール
『おかんメール』制作委員会(編) / 扶桑社 / 2014 / 全7巻
タイトルの通り、おかんのメールを紹介した本。
もちろん、ただのメールではない。
なぜそうなった?と頭を捻り、腹が捩れる不可思議なメールの数々。
立ち読みでチラッと読んだが、笑いをこらえるのに必死だった。
ただ、本人が真剣に書いた文章を笑うのは、ちょっと失礼かなとは思う。
だから、微笑ましいなと思えばいい。
指をさして馬鹿にしてはいけない。
そこが重要だと思う。
また、これを見つけて思ったのは、
今の若い女性がやがて、娘盛りを過ぎた母親になったとき、どうなるかということ。
将来、スマホに変わる新たな何かが生まれることだろう。
そのとき、本書と同じような現象が起こるのか。
それとも、UIが進化して、ミスは皆無になるのか。
でも、そうすると本書のようなものは生まれにくくなる。
それはツマラナイ。
未来のオカンのためにも、UIは進化しないでいただこう。
5 / 20
ぼくのかえりみち
ひがし ちから / BL出版 / 2008
たまに、下校中の小学生を見かける。
フラフラしながら歩いていて、危なっかしい。
なぜ、あんなにもフラフラしながら歩いているのか。
それは本書のように、よく分からないルールを自分に課しているのが一因だと思う。
この線から外れると、死。みたいな。
かと思えば、一時中断して高層ビルをボーっと眺めたり、
なぜか反復横とびしながら歩いたり。
見ていて危なっかしいが、面白くもある。
で、もう一つ気づいたのは、
中学生、高校生と上がるごとに、まっすぐ歩くようになること。
なんでだろう。
周りの目を気にするようになるからか、
いつもと同じ光景に飽きて、さっさと帰りたいからか。
まぁ、両方だろうな。
6 / 20
辺境中毒!
ひとめ惚れしたのは、文庫化になる前の
『辺境の旅はゾウにかぎる』というタイトルの単行本。
辺境を旅したことも、象に乗ったことも無いけれど、
なぜかとても惹かれたタイトル。
いや、体験が無いから気になるのか。
著者の本は、文庫版を何冊か読んだことがある。
面白くてグイグイ読まされる。
それにしても、
冒険家や探検家の文章ってなんでこんなに面白いのだろう。
角幡唯介さんや服部文祥さん、野口健さんなど、みんな面白い。
理由は、旅先の面白さだけではないと思う。
無謀な旅・冒険に出ようと思った時点でその人はもう面白い人、変わった人になっている。
そして、壮絶な体験をなんとか伝えようとする過程で文章が上達する。
だから、その人が書くものは面白くなるのだと思う。
7 / 20
+- × ÷ のはじまり
原島広至 / 中経の文庫 / 2014
割り算が、わからない。
いや、計算はできる。
ただ、割り算の説明が難しい。
あと、分数も説明できない。
これは、ふと数学の入門書を立ち読みしたときに気づいたこと。
ショックだった。
読まなきゃよかった・・。
そんなわけで最近は、大人向けの算数の本を探している。
中学の数学に関する本はけっこうあるんだけど、
小学校の算数レベルのは簡単すぎるのか、あまり無い。ガッデム。
で、そんな折に見つけたのが本書。
語源とか起源とかについて書かれた本があれば、
すぐさま飛びつくタイプなので、もちろん本書にも食いついた。
学校の授業でも、こういう雑学的な知識をたくさん紹介すれば、
学問に興味を持つ子も増えると思う。
8 / 20
重版未定 - 弱小出版社で本の編集をしていますの巻
本の本が好きなので、
『重版出来』が話題になったときは読んでみようかと思った。
だが、リア充なトレンディドラマみたいな内容・絵柄だったので、
結局読まなかった。
もっと泥臭いものだと思ってた。
で、この本を見つけた。
かなりシビアでリアルな内容みたい。
自分が求めていたのはコッチだ。
オシャレなストーリーは性に合わん。
(と言いつつ青春アニメは見ている)
9・10・11 / 20
おーい俳句 : 伊藤園おーいお茶新俳句大賞傑作選
料理帖 揖保乃糸
オタフク お好みソースレシピ
すべて表紙に、ひとめ惚れ。
こういう類の本はなんて言えばいいのだろう?
面白カバー本? 飲食本?
もっと知りたい。
12 / 20
読む人
さきほども書いたが、
本をテーマにした本を見つけると、つい手が伸びる。
これもその一冊。
ただ、この本が気になったのには別の理由がある。
岡崎武志さんの『読書の腕前』という新書で、
各章の扉絵に、読書中の人を描いたラフな絵が載っていた。
いいなぁこの絵となんとなく思っていた。
で、本書を見つけたとき、あの新書に載っていた絵だと気づいた。
その後、新書を調べてみると、
「章扉イラスト(中略)『読む人』」(p.13)とあった。
ひとめ惚れというか、ひとめ惚れした人に再会できた嬉しさに似ているかも。
まぁ現実ではそんなこと一度も無いけれど・・・。
ちなみに、
似た本で、読書中の人々を撮影した写真集もある。
読む時間
13 / 20
BLAST
「芸術は爆発だ」と彼の人は言ったけれど、
文字通り、爆発の瞬間を写した写真集。
ものすごいインパクトに惚れた。
写真集お決まりの、値段の高さに躊躇するが、いつか見たい。
図書館で・・と思ったが、あまり置いていない。
うーむ。
14・15 / 20
医学探偵の歴史事件簿
医学探偵の歴史事件簿 2
小長谷正明 / 岩波新書 / 2014,2015
岩波新書といえば、
中公新書と並んで超お堅いタイトルをつけることで自分の中では有名だった。
新書コーナーで本書を見つけたとき、
あの岩波新書にしてはユーモラスなタイトルだと思い、興味を持った。
ただ、他の新書シリーズと比べれば、それほど柔らかいタイトルでもない。
どうやら心理的な錯覚であったようだ。
でも、内容は面白そう。
だからパート2も出たのだろう。
いつか読んでみたい。
16 / 20
平安大事典
倉田 実(編) / 朝日新聞出版 / 2015
わお、マニアック。
と一瞬思ったけれど、よく考えれば、
平安時代は、江戸時代の260年よりもさらに長い、約390年も続いている。
だから、1000年前であっても、
事典を作れるほど情報が豊富なのだろう。
17 / 20
語源が分かる恐竜学名辞典
松田眞由美(著)、小林快次・藤原慎一(監修)/ 北隆館 / 2017
学名って、よく分からないカタカナが羅列しているイメージ。
だから、なんだか難しそうに思える。
でも、由来を知れば意外とシンプルに命名したことがわかる。
たとえば、
ティラノサウルスは「暴君トカゲ」。
トリケラトプスは「3本の角を持つ顔」。
まぁ、見方によっちゃあ、
学名を日本語に訳すと、威厳が無くなる気もする。
でも、由来・語源を知ったほうが身近に感じられるとも思う。
それに意味がわかれば、どういう特徴・性格を持っているのかも分かる。
和名の由来を書いた本は結構あるんだけれど、
学名の由来まで書いた本はあまり無い(はず)。
だから、本書を見つけたときは嬉しかった。
訳してくれてありがとう!という感じで。
ただ、お値段は1万円ほど。
事典だからわからなくもないが、やっぱりお高いわねぇ。
18 / 20
未読王購書日記
要は「積読するまでの記録」とでも言えようか。
カッコいいんだかカッコ悪いんだか、
よく分からないタイトルに惹かれた。
ただ、自分が書いているこの記事とコンセプトが少し似ている。
違いは、買っているか買っていないか。
その点、著者は出版業界に貢献している、はず。
見習わなくては。
番外
19 / 20
ママ、南極へ行く!
20 / 20
パパ、南極へ行く
一目惚れとは少し違うが、気になった本。
この二冊のタイトルを見て、なにを思うだろうか。
夫婦で南極へ行って、それぞれの立場・視点で書いた本?
実は、これらは違う出版社から出ている。
本文は確認していないが、内容紹介からすると夫婦ではなさそう。
これは偶然なのか、真似(悪く言えばパクリ)なのか。
それとも、実は夫婦だったが、離婚してから別々に出版した、とか。
うーむ。
なぜタイトルが似たのか、なんとなく気になっている。
大越和加 / 主婦の友社 / 2003(2010年に文庫化)
新井直樹 / 福音社 / 2009